おじさんとは沢山LINEのやり取りをした。おじさんは自分の地位や名誉を知らない人と出会いたい。知っているとそういう態度を取られるから嫌だ。といったものだった。
最初はマサさんへのお金コンプレックスから登録したパパ活サイトだったけど、おじさんとのやり取りは単純に私にとって楽しいものだった。私は私が出来上がった過去も今も未来のこともたくさん伝えた。おじさんは海外の出張先での写真を送ってくれた。
アメリカに出張が多くて、タイムズスクエアの写真を見た時は心底感動したし、嬉しかった。おじさんが出張の時、私は世界時計のアプリをダウンロードしてその都市の時刻をウェジットにした。
「海外でワインとゴルフをするのが仕事なの?」と聞くと『そうだよ』と笑っていた。そんなやりとりが好きだった。
マサさんのことも素直に話した。お金を渡したことは軽蔑されたくなくて隠した。
ブログを書いていると言うとそのブログを読みたいと言われた。ブログは丸裸の私なので全部知られたくなくてスクショして送ったけど特定され、軽蔑されるどころか「文章が面白い」と褒めてくれたから嬉しかった。
私はどこの誰だか知らないおじさんが人として好きだった。