冬の人#Ⅶ

私の流産の経験はもう5年以上前のことだった

人生の中でそのことで充分苦しんだし、自分を責めた出来事

私はどうすればいいのか分からなかった

「分かりました。何も話さなければ良かったです。心を許しすぎました」

『 僕の心の許容量の問題です。心を許してくれたのに受け止められなくて申し訳ないです。nanaさんの明るさの裏にあるものを僕は見抜けませんでした。ごめんなさい。』

「私は過去のことさえ許されないんだろうか?罪人みたい。
私の流産は初期でどんな健康な人でも起こる遺伝子の問題だったのよ

それは私と家族の問題で貴方に背負わせる気はないわ

それから連絡を取りたかったのは、貴方の心が離れていってるのが分かったからよ

経験上、時間をおいて良い方向に言ったことがないので先に言っておくね

私は今、貴方を失いたくないよ」

『 メールありがとう。

これだけは言っておくけど、君の過去を否定しているわけではないよ。自分に対して否定的であるだけだから。君は素敵でとても繊細な女性です。

一方で、僕自身は君が思うほど大した男ではないよ。人によっては何にも気にしないで過ごすだけの関係でいいと思う人がいるかもしれない。

でも、あの話を聞いた後、それが難しい。簡単に割り切れない。nanaが言葉を重ねれば重ねるほど辛いです。わかってもらえるとありがたいです。』

このやり取りで何度も何度も自分のせいだを繰り返す冬の人。それはまるで漂白剤にデカデカと大きく書かれている

“混ぜるな危険”

私をそう思っているのではないだろうか?危険なものとして扱っているような気がしてとても悲しい気分だった

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