冬の人#Ⅸ

4度目の月曜日がきた

何も連絡がなかった。好きなら連絡をとらないのがとても耐え難い期間だと思った。その日は立春だった

「おはよう

また笑って二人でレモンビールが飲みたいの

私がしていたのは気持ちを分け合うことではなく八つ当たりだったよ

ごめんね

今日は立春
暦の上では春が始まる日のようです」

メッセージを送った。

精一杯考えた内容だったけど、ずっと既読にならなかった。気持ちが悪いけど、最初の一週間は毎日既読になっていないか確認した。その期間は少しずつ長くなった

10度目の月曜日を迎えた時、冬の人のLINEのアイコンが変わっていることに気がついた。LINEを開いているのに既読にならないことに愕然とした

私はもうちゃんとしたかった

再度、LINEを読んで欲しいとみじかいメッセージを送った

そして冬の人からの返事があった

何もなかったみたいに・・・・

『 おはようございます。
メールの返信有難うございました。

色々と考えていたので返信が遅れてしまいました。

ごめんなさい。

今、一番仕事が忙しくてなかなか時間がつくれない状況です。それと休みができた日は出来るだけ子供達に会おうと思うようになりました。

nanaさんの言葉を聞いてそうしようと思いました。僕は不器用な人間なんで期待に応えられなくて申し訳ないです。』

私はもう返事をしなかった

何も返事が出来るような内容ではなかったから。冬の人が盾にしたものはとても卑怯だったから

自らのことを不器用だと表現し締めくくったメッセージに私はこう思った

“充分、貴方は器用だよ”

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