秋の人とのキス

夕飯は地元の居酒屋で食べた。

秋の人はアルコールなんて不毛だと言っていて、そう言われているのに私は気にせずミカンのカクテルを頼んだ。

彼は自分の食べたい物を主張し、料理の注文は性格がでるなぁ~と変な分析ばかりしていた

電車の時間を何度も確認された。逆算してお店を出るような人だった。

お店から駅のロータリーに直行した。正直「うーっ。。このまま帰される」と思っていたら、ロータリーの場所を事前に確認した後に『もう少しだけええ?』と言われた。

私は「はい♡」と応えた。

近くにある大きなスーパーの入口から遠い誰も停めていない駐車場に車を停めた。手を握ってくれてキスをした。

私はこのキスを、その瞬間を一生忘れないと思う。

それほどに優しく満たされるキスだった。キスに分類なんてないけど、それはセックスのためのキスではなくて、キスの為のキスだった。

磁石のS極とN極が当たり前にくっつくように、何度も優しいキスを重ねた。

秋の人がキスをした私の顔を見て

『なんちゅう顔をするんや!』

と抱きしめてくれた。私は一体どんな顔をしていたのか分からない。自分自身では確認できない私の顔。

秋の人が独占した、私のキスした後の顔

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