遠距離W不倫

マサさんとは遠距離不倫だった。

毎日電話をしてLINEのやり取りをした。心地の良い距離感だった。タケトとの依存関係とは違った。タケトの方が距離と時間という点では有利だったけれど、私はマサさんを選んだ。

タケトは諦められないとひどく駄々を捏ねて、それは独身ゆえに私を脅かすものだった。それでも気持ちに嘘など付けるわけがなく、私はマサさんを好きになっていた。

遠距離のW不倫で女が逢いに行くなんて馬鹿げてると言われた。それでも私は辞めようと思わなかった。

1ヶ月から1ヶ月半のペースで逢いに行った。泊まりの言い訳は女だからいくらでもペラペラと出てきた。もともと旦那氏は束縛するような人ではなかったし、それが許される環境だった。

私はサラリーマン家庭で育ち、旦那もサラリーマンで多くの友達も同じだった。マサさんはタクシーの運転手で個人事業主にあたるので彼の家庭の経済状況は理解出来なかった。

売上が生活に直結していて、いつもその日の売上のことを嘆いていた。疲れていても有休休暇があるわけでもなく、ボーナスがあるわけでもなく厳しいものだった。

二回会って気を許す関係になってからマサさんは良くお金の話をするようになった。

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