二週間ほど前、私達は言葉を紡いでいた。お互いに“もし会ったら”の想定の話を少しするようになった
冬の人がいつもの通り、私に質問をした
『食欲、睡眠欲、知識欲、性欲、独占欲に順位をつけるとしたら?』
私は
「1位は同率で食欲と睡眠欲。健康に直結するから。2位は知識欲。で、今週のスポットライトで性欲。独占欲は圏外かな。」
と答えた。冬の人は
『1位が知識欲、2位が同率で食欲、睡眠欲、性欲。独占欲は苦しいから無欲になりたい』
と返事が来た。私はこの質問をとても不健康に捉えてしまった
「独占したかった人がいたのね、それが伝わって寂しい」
私はそう返した
『そんな思いさせてごめん』
「大丈夫、慣れてるから」
金曜日の深夜のメッセージのやりとりはここで終わった
翌日、寝坊助をしてアプリを開くと彼の名前が無くなっていた。どんなに探してもなかった
LINEでいうブロックと同じ行為。マッチングを解除されていたのだ
それは彼を傷つけてしまった代償だった